アメリカのコレクターズワークショップの時計マジックは、本物の時計を使って、相手が思う時間をあらかじめマジシャンがセットしておくという予言トリックです。時計以外に特殊な素材を使うため、すぐにどこででもできるというものではありませんが、大変人気のあるマジックです。「ノストラダムスの時計」は、それを安価に、手軽にできないかという発想からできあがったものです。

デートの待ち合わせ 　　　小宮賢一
相手に見えないように時間を合わせ、時計を箱に入れます。「明日私とデートすることを想像してください。何時に待ち合わせしますか」といって、好きな時刻をいわせます。次に「私が遅刻したとしたら何分だったら待っていただけますか」と聞きます。例えば待ち合わせ時間を2時とし、待てる時間が30分といったとします。箱から時計を出して見せると、時計の針は3時をさしています。「これではもう遅すぎますね。そういうときは…こうしましょう」といっておまじないをかけると、相手が見ている前で時計の針が動き出し、相手が最初にいった待ち合わせ時間の2時に合ってしまいます。これは、説明書通りの方法で相手のいった時間より遅く針を合わせ、時計を出したら図のように時計を持ち、時計の陰で中指でつまみを回してしまうのです。ロックすると時計を相手に渡すことができます。