中の品物が出たり消えたりするマジックボックスは、古くからあるトリックですが、それをタバコケースに置き換えました。日用品を使うこと、コンパクトにすることはテンヨー製品の一大テーマです。そして構造的に工夫を加えることにより、いままでとはまるで異なる、手順のあるマジックが演じられるようになりました。当時は“テクノポップ”などテクノという言葉が盛んに使われ出しており、このタイトルが決まりました。
タバコとマッチの一致 長谷和幸
テクノケースに5本のタバコを入れておきます。すると中の仕掛けによって、ケースを開けるときタバコは1本、3本、5本のいずれの状態でも見せられることになります。マッチ箱に5本のマッチ棒を入れておき、準備したテクノケースと一緒にとり出します。相手にマッチ箱を渡し、そこから好きな本数だけマッチ棒をとり出して、箱を閉じるようにいいます。また、望むならば、いっさいマッチ棒をとり出さなくてもかまわないといいます。あなたはテクノケースを持ち、相手がとり出した本数によって、次のように予言があたっていることを示します。
※1本も出さなかったとき
相手にマッチ棒を持たせ、ワン・ツー・スリーでマッチ箱とケースを開け、それぞれ5本ずつ入っていることを示します。
※1本とり出したとき
「そのマッチで何本のタバコが吸えますか」とたずね「そう1本ですね」といってケースを開け、1本のタバコを示します。
※2本とり出したとき
ワン・ツー・スリーでマッチ箱とケースを開け、それぞれ3本ずつ入っていることを示します。
※3本とり出したとき
「それで何本のタバコが吸えますか」とたずね、ケースの中の3本のタバコを示します。
※4本とり出したとき
ワン・ツー・スリーでマッチ箱とケースを開け、それぞれ1本ずつ入っていることを示します。
※5本とり出したとき
「それで何本のタバコが吸えますか」とたずね、ケースの中の5本のタバコを示します。
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