借りた物体が、筒の中で水や粉末に神秘的に変化し、それを別の筒に移すと元に戻って出てきます。
この筒の巧妙な仕掛けを使って、砂糖や塩を100円硬貨に変化させたり相手の指輪を水に変えてしまうなど、たくさんのマジックが楽しめます。
考案 : 鈴木 徹(2002)
「容器の中で、ものを変化させる」というのは、マジックの一大テーマです。
四角い箱、鍋、封筒など、さまざまな形状の容器が使われます。
そして「液体」に変化させるといった場合、形状が筒になることは、注ぎ出しやすさの点から必然でした。
そのような古典マジックに「ピーカン」と呼ばれるものがあり、筒の中に、品物を入れてフタをし、もういちど開けると水になって出てくるというものです。
「サン&ムーンチューブ」は「ピーカン」が元になっていますが、もともと1本しか使っていない筒を2本にしたことによって、単なる変化現象から、巧妙な流れの手順に変わりました。
しかし、決定的に「ピーカン」から発展したのは、いままで手に隠さなければいけなかった仕掛けを、相手に見せられるデザインにしたことでした。
古典的名作をさまざまな角度から洗練させることにより、その応用の広さは格段に広がりました。
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